入院雑費
1 はじめに~交通事故の死亡事案
当法律(弁護士)事務所は、交通事故の死亡事案を、専門的に取り扱っております。
そして、交通事故の死亡事案でも、死亡に至るまでの傷害に関して入院した場合、入院期間中、入院雑費の損害が発生します。
例えば、交通事故により重傷を負って入院し、懸命の治療が行われたが、残念ながら死亡に至った場合、入院期間中、入院雑費の損害が発生します。
入院雑費は、例えば、入院にあたり、病院から指示された、日用雑貨品の購入費などになります。
2 入院雑費
(1)
入院雑費は、裁判・弁護士基準では、概ね、1日につき、1500円が、交通事故被害者の損害として、認められています。
裁判・弁護士基準について、詳しくは、「交通事故事件における3つの支払基準(自賠責保険、任意保険、裁判・弁護士)」をご覧ください。
(2)
また、「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」(全訂5版)(別冊判例タイムズ第38号)(東京地裁民事交通訴訟研究会編)には、次のように記載されています。
「入院期間中、被害者は日用雑貨品を購入したり、家族・勤務先と電話連絡したりして、治療費以外の支出を余儀なくされる。これらの入院雑費は、個々の費目が少額でしかも多数にわたるため、現在、東京地裁交通部では審理簡素化のため1日当たりの定額(おおむね1日当たり1500円)でこれを認めている。したがって、個別の費用についての証拠は必要なく、入院期間が主張、立証されれば足りる。」