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逸失利益・中間利息控除の問題点(応用知識)

1 中間利息控除の問題点

中間利息控除の方法に関する問題点は、以下の3点が問題となります。

以下、順に説明いたします。

2 利率を何%とすべきか

(1)問題点

民法上、「利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年5分とする。」と規定されており、法律上、年5%とされていますので、従前は、特に問題とはなりませんでした。

なお、このことから、遅延損害金の利率も、年5%になります。

詳しくは、「遅延損害金」をご覧ください。

しかし、バブル経済崩壊後、低金利の状況が長期間続き、実際には、交通事故被害者が、年5%で資産を運用することは極めて困難な状況でしたので、年5%よりも低い利率にすべきかが問題となりました。

(2)最高裁判例

しかし、最高裁平成17年6月14日判決は、法的安定及び統一的処理の必要性を理由として、また、被害者相互間の公平の確保、損害額の予測可能性による紛争の予防を図ることができる点も理由として、法定利率である年5%とすべきと判断しました。

交通事故被害者にとっては、現在の低金利の状況を考えると、年5%もの利率で中間利息控除された損害を受け取ることになりますので、不利な結論であるといえます。

3 単利とすべきか、複利とすべきか(単利計算である新ホフマン係数を用いるべきか、複利計算であるライプニッツ係数を用いるべきか)

(1)単利と複利の違い

この点、まず、単利と複利の違いから説明いたします。

例えば、現在100万円があるとして、利息が年5%の単利による計算では、2年後には、10万円(100万円×0.05×2年)の利息がつくことになります。

これに対しては、例えば、利息が年5%の複利(1年毎)による計算では、1年後に、5万円(100万円×0.05×1年)の利息がつき、さらに、その1年後は、5万2500円((100万円+5万円)×0.05×1年)の利息がつきますので、結局、2年後には、10万2500円(5万円+5万2500円)の利息がつくことになります。

(2)裁判実務の運用

この点、最高裁判例は、いずれの計算方法も否定していませんでしたので、従前、各地方裁判所によって運用が異なっていました。

しかし、東京地裁、大阪地裁、名古屋地裁は、各地裁で運用が異なると、地域間格差が生じ被害者相互間の公平に反することから、平成11年11月22日、「交通事故による逸失利益の算定方法についての共同提言」を発表し、原則として、ライプニッツ係数(複利計算)を採用するのが妥当と考える旨の提言をしました。

よって、その後の交通事故における裁判実務では、原則として、ライプニッツ係数(複利計算)が採用されています。

交通事故被害者にとっては、複利計算で中間利息控除された損害を受け取ることになりますので、不利な状況であるといえます。

4 中間利息控除の基準時をいつとすべきか

この点、主に、症状固定時と考える見解と、交通事故時と考える見解があります。

交通事故における裁判実務では、従前から、一般に、症状固定時と考える見解が採用されていましたが、遅延損害金の起算日が、判例上、交通事故日とされていることとの均衡等から、交通事故時と考える見解が主張されました。

ただ、この問題は、一般の方には理解困難な問題ですので、詳しい説明は割愛させていただきます。

ちなみに、交通事故被害者にとっては、症状固定時と考える見解の方が有利になります。

そして、交通事故における裁判実務では、症状固定時と考える見解が、圧倒的な多数派である状況ですので、被害者には、有利な状況であるといえます。

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