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刑事で不起訴処分だが、民事の損害賠償請求が可能な場合

1 刑事で不起訴処分の場合

検察官が、交通事故の加害者(運転者)に過失(落ち度)があったことの立証ができないとして、嫌疑不十分を理由として、不起訴処分を決定した場合を考えます。

この場合、交通事故被害者は、民事の損害賠償請求で、不利になることが多いです。

しかし、交通事故被害者は、あきらめる必要はありません。

特に、交通事故の加害者(運転者)が信号無視をしたのか、被害者が信号無視をしたのか、加害者と被害者の言い分が食い違っており、目撃者等がいないような事案では、仮に、刑事で不起訴処分になったとしても、被害者は、あきらめる必要は全くないと考えます。

以下、説明いたします。

2 加害者(運転者)の刑事手続き

(1)加害者の刑事責任

加害者(運転者)の過失の立証の必要
加害者(運転者)が刑事責任を負うのは、加害者(運転者)に、交通事故を起こしたことについて、過失(落ち度)がある場合になります。

そして、交通事故加害者(運転者)に過失(落ち度)があったことの立証責任を負うのは、捜査機関(警察、検察)とされています。

これは、刑事手続きが、人に刑罰を課す手続きである以上、慎重な手続きが要請されるからです。

よって、捜査機関(警察、検察)が、これを立証できなければ、交通事故加害者(運転者)の刑事責任を問うことはできないことになります。

なお、この点については、「加害者の刑事責任」にも記載がありますので、よろしければご覧ください。

立証の程度
さらに、捜査機関(警察、検察)の立証の程度は、合理的疑いを超える程度である必要があるとされています。

分かりやすく表現しますと、10中8、9間違いないといえる程度である必要があります。

このように、捜査機関(警察、検察)には、厳格な立証が要求されています。

これも、刑事手続きが、人に刑罰を課す手続きである以上、慎重な手続きが要請されるからです。

(2)検察官による処分の決定

そして、例えば、交通事故の加害者(運転者)が信号無視をしたのか、被害者が信号無視をしたのか、加害者と被害者の言い分が食い違っており、目撃者等がいない事案を考えます。

この場合、検察官は、交通事故加害者(運転者)が信号無視をしたことについて、10中8,9間違いないといえる程度の立証をすることは困難であると判断して、嫌疑不十分を理由として、不起訴処分を決定することは多いと考えられます。

3 民事の損害賠償請求

(1)加害者(運転者)の一般不法行為責任

加害者(運転者)の過失の立証の必要

民事においても、加害者(運転者)が損害賠償義務を負うのは、加害者(運転者)に、交通事故を起こしたことについて、過失(落ち度)がある場合になります。

そして、交通事故加害者(運転者)に過失(落ち度)があったことの立証責任を負うのは、被害者とされています。

よって、交通事故被害者が、これを立証できなければ、被害者の損害賠償請求は、認められないことになります。

なお、この点については、「「誰に」損害賠償請求できるか」にも記載がありますので、よろしければご覧ください。

(2)運行供用者(運転者と所有者)の責任

過失の立証責任の転換

他方、民事においては、運行供用者(運転者と所有者)も、損害賠償義務を負います。

そして、運行供用者(運転者と所有者)は、交通事故を起こしたことについて、運転者の無過失の立証責任を負い、運転者の無過失を立証できない限り、損害賠償義務を免れることはできないという重い責任を課せられています。

これは、法が、交通事故の人身事故の被害者保護の観点から規定しているものです。

なお、この点についても、「「誰に」損害賠償請求できるか」に記載がありますので、よろしければご覧ください。

(3)民事の損害賠償請求

そして、刑事の場合と同様に、例えば、交通事故の加害者(運転者)が信号無視をしたのか、被害者が信号無視をしたのか、加害者と被害者の言い分が食い違っており、目撃者等がいない事案を考えます。

この場合、刑事の場合とは逆に、運行供用者(運転者と所有者)は、運転者が信号を遵守したこと(無過失)を立証することは困難であるのが一般ですので、交通事故被害者の運行供用者(運転者と所有者)に対する損害賠償請求が認められる場合は、多いと考えられます。

4 まとめ

以上のように、刑事と民事では、立証責任が逆になっていることから、仮に、刑事で不起訴処分になったとしても、特に、交通事故の加害者(運転者)が信号無視をしたのか、被害者が信号無視をしたのか、加害者と被害者の言い分が食い違っており、目撃者等がいないような事案では、被害者は、あきらめる必要は全くないと考えます。

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